ウナギが歩いた! ニホンウナギ

川でのウナギ


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”ウナじいさん”こと東明(ひがし めい)さん(ウナギつり名人60年)の案内で撮影された、
ダムや堰がない和歌山県の古座川での様子。


ウナギは皮膚呼吸が発達しており、体表が乾燥しない限りは大丈夫。
草木や地面のわずかな湿り気でもあれば、数ヶ月は生存できる。
沢が枯れた時に本流に戻るときや、滝の脇をよじ登る*1時に歩く。
砂の中にもぐり、首だけ出して獲物を待ち伏せる。
エビ、カニ、小魚、カエルなどをたべる。
長いものでは15年も川で暮らす。

ウナギの生殖


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ニホンウナギはすべて日本から2000km南にある、
マリアナ諸島の海底火山”スルガ海山”で生まれる。
塚本勝巳東京大学海洋研究所教授が30年以上かけて突き止めた。
日本沿岸を発った親ウナギは、伊豆・小笠原の海底山脈をつたって
スルガ海山まで泳ぎ、岩陰に隠れる。
5月か6月の新月になると、10万匹規模の大群で産卵する。
産卵したウナギは死んでしまう。



ウナギの卵は直径1mmで、黒潮に乗って徐々に成長しながら、
半年かけて3000kmを移動して日本近海にやってくる。


(レプトセファルス幼生)
卵が食べられてしまわないように、外洋かつ隠れ場所がある産卵場所で、
子ウナギが川に戻れる潮がある場所がスルガ海山だけらしい。
養殖ウナギも日本近海に来たウナギの稚魚(シラスウナギ)を養殖したもの。
スルガ海山に異変があると、ニホンウナギが食べられなくなってしまうっぽいです・・・。


サケ・マスもそうだが、海水と真水を行き来できる魚ってすごい。

うなぎ伝説

東京の日野市に、うなぎを食べない地域があります。
以前大雨で堤防が決壊しそうなときに、
うなぎの大群が穴を塞いでくれて難を逃れたそうで。
以来、ウナギをまつっています。



その他の魚の幼生


ハリセンボン

マンボウ(成体とは似ていないが)

アナゴ(虹色に見える。シャボン玉のような膜構造によるムラムラの虹色とは違い、CDの裏面の虹色のようだ。何らかの微細構造があるからなのか?鱗?)

*1:若いウナギは上流に行かないと住処がないため