鳴き声でコミュニケーション アジアゾウ

金玉じゃないよ。おっぱいだよ。

スリランカの南部にある、ウダワラエ国立公園が舞台。23区の半分ぐらいの保護区に500頭ぐらいのアジアゾウが棲んでいるます。
ゾウはメスと10歳ぐらいまでのオスで20頭程度ぐらいの群れを作っています。10歳以上のオスは群れを追い出されてしまうらしい。
雨季は食べ物も水も豊富で問題ない。しかし、乾季ヤバイ。
昼40℃で、池は干上がり、草は枯れてしまう。木陰でじっとしたり、鼻を使って土や草を背中に乗せ、マントとか帽子のように直射日光をしのぐ。乾季では食べ物も少ないので、足の爪で土を掘り、鼻で草を根っこごと引き抜きく。足を使って土を落して、水分の多い根っこまで食べる。
しかし水分が足りないので、水を求めて森から湖畔に集団で移動する。子象を守りながら行動するため、その速度はとてもゆっくり。ゾウは、妊娠期間が2年で、一頭しか生まれないので、子供を大切にします。一頭しか生まれないので、おっぱいも人間みたいに2つ。


ゾウは、群れや子供を大切にするのですが、そのときに重要になる次のような特徴があります。

  • アジアゾウは優れた記憶力を持っていて、観察員の事も見分けることができる。
  • 70種の鳴き声を使い分けてゾウ同士のコミュニケーションをとっている。
  • ゾウは人間には聞こえない、5Hz〜20Hzの超低周波音を使うこともできる。
  • 低周波の音は遠くまで届くので、助けを呼ぶ時や、群れと群れの間などの最大5km先との遠距離コミュニケーションに使われている。


2004年12月26日のインド洋地震による津波で、ゾウは1頭も被害にあわなかったそうです。
ゾウを研究しているセネビラトナ氏は、ゾウは津波*1よりも早く伝わる超低周波*2を聞くことが出来るため、異常な超低周波音が海から迫ってくるのを聴き、高台に逃れることが出来たと考えています。


途中の水場で他の群れに遭遇すると、この超低周波音をつかって譲り合い、摩擦を避けるようです。
最終目的地の湖では、争いを避けるために、異なる群れのメス同士があいさつ回りをします。オスは拳で語り合います。


以前の放送では、アジアゾウにだけは鼻に右利き、左利きがあるという話を強調してたけど、今回は、超低周波音にフォーカスしてました。


スリランカでは保護区外にでて家を壊したり人間に危害を加える象と人間の軋轢が問題になっているようです。セネビラトナ氏は声を研究して、ゾウの行動を把握すれば、被害が出る前に追い返すことができると考えています。
私もそれがいいのかなと。声をアクティブに使うと象の社会に問題がおきそうだから、追い返すのは銃声とか、軽い電気ショックとかを使ったほうがいいかなと。なんにせよ繁殖速度が遅いから、慎重に対処しないといけないですね・・・。


鼻で水面をパシャパシャたたいて喜んだり、ゴロゴロ寝転んだりして、水場のゾウは生き生きしていて良いですね。

*1:平均〜700km/s

*2:〜1300km/s