第二集 淡水に命あふれる

地球の表面の7割は水に覆われているという。
しかし、淡水は、地表にある水のわずか0.01%にすぎない。
蛇口をひねれば真水が出るし、雨水に塩気がないのを知っているだけに、
この数字は感覚としては捉え辛い。


この0.01%にすぎない淡水が、身近な物として感じられるのは、
水の循環のサイクルが早いためだ。
太陽の熱で、水が海から蒸発するとき、塩分は取り残され、水だけが蒸発する。
淡水はここから始まる。
蒸発した水は、上空で雲になり、雨となって地表へと降り注ぐ。
平均すると、10日に一度、淡水は再生している。

ベネズエラ ギアナ高地 テーブルマウンテン

1000mを越す断崖に囲まれたフラットな頂上。
その頂上は風雨により浸食された奇妙な形の岩に覆われている。

海でから内陸に吹き付ける湿った空気が断崖にぶつかり、
上昇して冷却され、雲になって山頂に雨を降らせる。
このあたりの年間降水量は4000mmを越える。


この雨の一滴一滴が集まり、さまざまな流れを作る。
世界で最も落差のある滝、エンゼルフォールも元は雨粒だ。
テーブルマウンテンの山頂から流れ落ちるエンゼルフォールの落差は1000mもある。
あまりにも落差があるため、水は滝壷に注ぐ前に霧のようになってしまう。
そのときに生じる虹が美しい。


川の流れが激しく、水温が低い上流には小型の生き物が多い。
扇子のように開いた脚で流れに乗ってくる餌を漉しとって暮らすヌマエビ。
上流の急な川の流れを利用して生きている。

木曽川 岐阜

上流に棲む最大のものは世界最大の両生類オオサンショウウオ
オオサンショウウオは3000万年以上姿を変えずに生き残っている。
昼間はじっと身を潜めて動かない。
頭や体に特殊な感覚器官でわずかな水圧の変化も感じ取り、
夜間に魚などを捕まえて食べる。

カナダ フレーザー川

ベニザケは1000kmも遡上。淡水の移動としては最長。
カナダの太平洋側には、数百万匹も遡上する川がいくつもある。
水中から見るヒグマ萌え萌え。

グランドキャニオン コロラド川 アメリ


500万年前もの歳月をかけ*1、水が宇宙からも見える巨大な渓谷*2を生み出した。
渓谷の幅は最大30km、深さ1500m。
ここではさまざまな化石とともに、20億年前の地層も見ることができる。

カウベリー川 インド

川の中流あたり。
ビロードカワウソ萌えwwwwwwwww
キュウキュウ鳴くしwwwwwwwwwww
砂場でゴロンゴロンするしwwwwwwww
ハァハァ


20匹以上の群れで生活するカワウソとしては珍しいそうだ。
群れで協力して追い込み漁を行う。
とったものは群れで分け合う。


4mのヌマワニ vs ビロードカワウソの群れすげwwwwwww
カワウソ強えええwwwwwwwwwww

マラ川 ケニアタンザニア

セレンゲティ*3の平原を渡るオグロヌー
5mを越えるナイルワニ(最大)
ワニは、ヌー(200kg)が2000kmもの大移動をするときにマラ川に立ち寄ることを覚えていて、待ち伏せする。
時には一時間以上かけておぼれさせる。

世界の湖にある淡水の量は川の20倍。

0.01%の1/20のそのうちの何%かで、
世界各地の渓谷などが形成されたのか。
すげえな。


川は普通、海に流れ着くが、
一部は巨大な湖に流れ込むものがある。

マラウイ湖 アフリカ

大地溝帯の三つの古代巨大湖


マラウイ湖は3つの湖の中ではもっとも小さいが、四国の1.5倍もある。
たった一種のカワスズメから、現在では800種ものカワスズメが派生した
カワスズメのオスはメスを誘う土盛を作る。浅い湖底にはこの土盛がたくさん。
また、カワスズメは子育てを口の中で行う変わった魚。
しかし、夜に、電場の歪を感知して周囲を捉えるドルフィンフィッシュに捕食される。


マラウイ湖の深さは700mにもなる。
この深みにフサカの幼虫が暮らしている。
雨季の晴れ間の夜明けに羽化し、
交尾のために集まった蚊で煙のような蚊柱(雲霞)ができる。
その高さ数100mにも及ぶ。
蚊柱にたかられた人をみるのは面白いというような古い話があった気がするが、
これだと人は見えんだろうね。

そしてフサカは交尾し、水面に卵を産んだら死んでしまう。

バイカル湖 ロシア


琵琶湖の50倍。
1600mの深さ。淡水の1/5がここにある。
5ヶ月間氷に閉ざされる、世界最古の湖。
生きものの8割はバイカル湖にしか生息していない固有種。
唯一の淡水アザラシであるバイカルアザラシ。
透明度の高いバイカル湖で世代を経てきたため、目が発達しており、くりくりした目がかわいいw。
最近、日本でも繁殖に成功したそうだ。(アザラシの赤ちゃん一般公開)
湖底には魚の屍骸を食べ尽くす黄色いヨコエビや緑色のカイメンがいる。
こいつらのおかげで湖の高い透明度が保たれているそうだ。

パンタナール ブラジル・ボリビアパラグアイ


日本の本州ぐらいある、世界最大の湿原。
雨季であふれた水が広大な湿地を作る。
300種類以上の魚。
イチジクなどの木の実を食べる変わった魚ピラプタンガ。
それらの魚を食べるドラードという金色の魚。
そしておこぼれを狙うナッテリーピラニア。
パンタナールは水鳥の楽園でもある。
南米最大ワニのメガネカイマン*4が水鳥のヒナを狙う。

イグアス川 ブラジル・アルゼンチン・パラグアイ


イグアスの滝。世界最大の広さを誇る。
毎秒300万リットルもの水が流れ落ちている。
幅は4kmにも及ぶ。

アマゾン川 ブラジル


流域に住む生物は3000種以上。
この数は、大西洋よりも多い。
また、一年間に何億トンもの堆積物を海へと運ぶ

ガンジス川ブラマプトラ川河口シュンドルボンデルタ地帯 インド バングラディシュ


ヒマラヤから毎年20億トンもの土砂が運ばれてできた、最大のデルタ地帯。

インドネシアマングローブ


最近、カニクイザルが水に潜って貝や木の実などを拾って食べる行動が目撃された。
こっちみんな。

デラウェア湾 アメリ


温帯では河口にイネ科の植物がしげる
40万羽のハクガンの群れ。大型の水鳥なのに、水上助走を必要としない。すげえ。

なんとなく。

今回のBGM良かった。サントラキボンヌ。
SEが当てられているっぽいところがあった。
ていうか、ほとんどSEなんだろうか?
像だけでなく、音もリアルに伝えてほしいお。
あと、BBCエディションもみてみたいな。
緒方拳ではなく、アッテンボローが出ているのだろうか?


水の循環というとえの素の、えの49「冬の日の猥想」を思い出す。
地球上の水はどれぐらい人間とかかわったり、植物に分解されたのか?
ソムリエ屋に頼んでみたいな・・・。

*1:サンショウウオよりも新しい?

*2:宇宙にも巨大な渓谷がある。http://www.u-tokyo.ac.jp/stu03/guidance/H17_html/html/11/gakka/Earth&Planetary/space/Mars.html:title=火星のマリネリス渓谷]。

*3:草原と森林地帯

*4:草をはやしている?