花の女王ランが化けた!


蘭の花言葉は美人・華麗・愛らしいですが、
実態は罠・変革・詐欺って感じでした。
ランは、リップという、大きさも形も他とは違う花びらを、
いろんな形に進化させて生殖に都合がいいようにしてます。

オーストラリアのハチを騙すラン

ハチをだますランはオーストラリアだけでも60種類も生息。
花粉を同じ種類のランに届けないといけないため、
それぞれ専属のハチにあわせて進化している。
数百万年かけてこのような形になったのではないかとのこと。

ハンマーオーキッド

リップがメスには羽がないハチに似ている。
オスは生殖のため、メスを抱えて巣に連れて行く習性を利用して
花粉を虫媒させている。




エルボーオーキッド

メスに似たリップを使い、ハチを羽交い絞めにして花粉袋を運ばせる。



ドラゴンオーキッド

ハチを挟み込む。




メキシコ

バケツラン

自然カメラマンの山口進さんの案内で幻のラン・バケツランに迫る。
バケツランは、リップがバケツ状になっており、
その中に液体が滴り落ちるようになっている。
バケツランはシタバチという緑色のハチを虫媒のパートナーに選んでいる。
花びらからにじみ出る液体はメスをひきつけるにおいがするらしい*1
液体集めに夢中になっていると、バケツの中に滑り落ちる。
バケツの中には一箇所だけ穴が開いていて、
そこを通って外に出ると背中に花粉袋が装着されてしまう。
また別のバケツランにいくと同じようにバケツに落っこち、
穴を通って外に出る。
この際、背中についた花粉袋が、穴の入り口側にあるめしべにくっついて受粉する。




バニラ

香料で有名なバニラビーンズはランの種子。

レリア

スタンホペア

ミルメコフィラ

日本のラン

家紋の元にもなっている。
蘭蝶、対い蘭菱、抱き蘭の丸など。

シュンラン

アツモリソウ

スズムシソウ

サギソウ

*1:花にメスが群がっていてもおかしくないと思うのだが、花に群がっているのはオスとのこと。この液体を、メスをひきつけるための香水として使うオスがやってきているらしい。液体そのままだとオスを引き寄せ、オス体表の酵母や細菌、あるいはオスそのものによって代謝された生成物がメスをひきつけているのだろうか?