キツネとガン 極北の攻防

カナダガンvsアカギツネ


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カナダの国鳥カナダガンは1m10cmほどの大きさ。
約8000羽が1500kmはなれたアメリ東海岸から繁殖のために、
カナダのハドソン湾にやってきた。
繁殖期には半径500m近い縄張りを持っており、
8000羽で東京都よりも広い2400平方kmを占有*1
ツンドラの上に、親鳥の羽毛で作った巣を構える。
卵は鶏の2倍ぐらいの大きさで、普通4個産む。
卵の中で十分そだってから殻を割って出てくるので、
生まれて数時間で歩き出せる。
歩けるようになったらすぐに水辺を目指す。



アカギツネもこの時期は子育て。
卵を全部とっていくこともある。
アカギツネは好んで泳がないので、
ガンの雛を狙えるチャンスは少ない。


数km歩いてハドソン湾の海岸近くへ。
この時期、カナダガンは風切羽根が抜け落ちていて、
生え変わるまでの40日は飛べない。
雛がいないガンでも徒歩で移動するしかない。
たくさん生えている水草を食べて、
成長し渡りに備える。

ハクガンvsホッキョクギツネ


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ロシアのウランゲル島。
ハクガンが繁殖しに来る。
水辺まで50km、少なくとも10日は歩く必要がある。


シロカモメやホッキョクギツネに襲われる

シジュウカラガン

エカルマ島(千島列島)周囲10kmほど
江戸時代の鳥類図鑑にも乗ってる


毛皮を目的にキツネを島に放したため、
1935年にエカルマ島で絶滅。
今、米露から提供されたシジュウカラガンで
エカルマ島で人工繁殖を試みている。

*1:6300平方km近くなるから計算はあってないけど・・・