鳥の長屋は大賑わい


大きな地図で見る
奥羽山脈のふもと山形盆地にある、
50m四方ほどの鎮守の森。
イタヤカエデ、イチョウなどが生えており、
特にケヤキは計13本、樹齢800年幹回り5mのものもある。
あちこちに洞(うろ)ができており、鳥の巣作りに好都合。


2月ごろにに鳥があつまる。
ムクドリは一年中付近で過ごしているが、
子育てのためのウロを目当てに100羽ちかくやってくる。
ハトほどの大きさのチョウゲンボウ
洞をめぐって争ったり、ほかの鳥や蝙蝠と同居。
うろを得られなかった鳥は、外に出ていく。



そのほかに、ケヤキの三又部分でトビ、
ヒマラヤスギにハシボソガラスが営巣。
4月の終わりからオナガがやってくる。
この一帯の独特な相互関係を「長屋」と称していました。


オオタカのような大型猛きん類が来ると、
チョウゲンボウが鳴き出す。
それを聞いてムクドリが巣穴に身を隠す。
しばらくするとカラスがオオタカのまわりに集まって来る。
30羽も集まるとオオタカは逃げ出してしまう。


カラススゲーって思うけど、
攻撃の矛先が長屋の住民に向いたりもする。
チョウゲンボウは開けたところでないと狩ができないため、
森の中の鳥には害を為さない。

チョウゲンボウはもともと断崖で営巣していたが、
建造物の凹みや隙間にも住みつくようになった。