コククジラ クジラ、浅瀬に生きる
バハカリフォルニア半島の先端近くにあるメキシコのアルメハ湾。
面積は8万haで琵琶湖を一回り大きくした大きさ。
シーズンだと、あっちこっちでコククジラの潮吹きを見ることができる。
コククジラは体高2m、体長15m、体重35tのヒゲクジラの仲間。
夏の間は北の海で暮らしているが、
冬になるとメキシコのアルメハ湾の水深2mの浅瀬にやってくる。
アルメハ湾の潮の満ち引きにあわせて生じる潮目でカニやエビが運ばれて堆積するらしく、
座礁の危険性があるが餌が豊富だからだ。
毎年1万km以上移動しながら暮らしている。
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体長15mもある大物が水面付近にいればGoogleマップなどで見えると思ったけど、
撮影時期がシーズンでなかったらしく鯨の影は確認できなかった。
顔の右側*1から近づけて
大量の砂を口に含んでは吐き出す。
砂の中にたくさん潜んでいるエビやカニをヒゲで漉しとって餌にしている。
この捕食行動の跡が、三角形のくぼみとして海底にのこる。
コククジラの妊娠期間は1年間。
アルメハ湾で子育てと繁殖を行う。
赤ちゃんは真っ黒でつるつる。
体の白い斑点は年齢とともに増えるていく。
ヒゲクジラの中では親離れが遅い
これは、海底から餌をとるのが難しいためといわれている。
あたりを観察するためのスパイホップという行動や、
体についた寄生虫などを落とすために波にあわせて体を突き出し、
水面に激しく体をたたきつける行動で水面に姿をあらわす。
イルカなどハクジラの仲間には海底のエサを食べるものがいるが、
コククジラは唯一海底で餌をとるヒゲクジラ。
ヒゲクジラは水だろうが砂だろうがまとめて口に含んでより分けるバルキーな食べ方をするのか。
バハカリフォルニアでは、運がよければコククジラに触れるツアーもあるようです。
*1:右利き?が多い