歌を歌うクジラ ザトウクジラ

aglassofwater2006-06-18

国際捕鯨委員会での捕鯨再開問題で、日本がIWC脱退をほのめかす中、
結構前に放送されたザトウクジラの回を見てみるw


舞台は周囲40kmの小さな島・ルルツ島。
この島は南太平洋のフランス領ポリネシアにある。
ザトウクジラは深さ20mほどの浅瀬に、
出産と子育てのためにやってくる。

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夏場は5000km離れた南極にいる。
南極にいる豊富なオキアミを一日に2tもたべて生活している。
食事の仕方は豪快。2tの海水ごと口に含み、オキアミだけ漉しとる。
冬場になると南極の海は、−2℃にも達するという。
子クジラは脂肪が薄く、この冷たい水に絶えられないため、
クジラの群れは暖かい南太平洋へを移動する。
一ヶ月以上昼も夜も無く泳ぎ、一日に100km以上も進む。


出産は冬に行われる。
生まれたてのクジラは白い。
さすがに最大の生き物だけあって、
生まれたてでも4m、1tもある。
出産が目撃された例は無く、
このように白い子クジラの映像も貴重だとの事。


母は南極に帰るまでの4ヶ月間飲まず食わずで子育て。
子クジラは舌を丸めておっぱいを飲む。
母クジラが出してくれるので、
すわなくてもいいらしい。
乳は陸上のどんな哺乳類よりもたんぱく質や脂肪分が濃い。
毎日500リットルの母乳を子クジラに与える。
この乳を糧に1日に60kgずつ成長する。
そして、母親は4ヶ月で
500l/day×120days×1.03kg/l*1=62t
約60tも体重が減少する・・・のか?
wikiによると体重は30t〜60tなので、
海水だと思うが少なくとも水は飲んでるだろう?


子クジラは浮力の調節が出来ないため寝ていると浮いてしまう。
母クジラがヒレでそっと抑えるのがモエス。
しかし、息継ぎの心配をしなくていいなんて、
子供のころから抜群の潜水能力ですね・・・。


クジラの寿命は50年を越える。
年齢は耳垢の縞模様の数を数えて見積もる。
耳垢が溜まっても音は聞こえるし、
そもそも、クジラの耳の穴は肉でふさがっている。


鳴く時は逆立ちして鳴く。
鳴くというが、実は歌っている。
歌とは、リズムや音の高低を組み合わせて、ある決まった旋律のこと。
哺乳類で歌を歌うのは人間とザトウクジラだけだそうだ。
ザトウクジラは、30分ぐらいの長い歌を間違えずに歌う。
しかし、歌は一極だけで、繁殖期のオスだけが歌う。
同じ地域のクジラは同じ歌を歌う。
歌は100km先までとごく。
7〜8歳ぐらいから歌を歌えるようになる。


歌の流行りもあるらしい。
もともとザトウクジラは、オーストラリア東岸と西岸で違う歌を歌っていたが、
1997年に西岸から東岸へ、2等のザトウクジラが移った。
徐々に西の歌が流行って、2年後には、
東岸のクジラも皆、西の歌を歌うようになった。


捕鯨に関してですが、ザトウクジラとミンククジラは違いますからね・・・。
まあ、海のバイオマスって、実は陸地に比べてかなり少ないらしいから、
海洋資源は大切にしないといけないですけどね。
特に、最近は中国による魚介類の消費が急増しているそうですから。