持ち運びがしんどい

うはwwwww水素軽くてイカスwwwっうぇwwwwwww
っていえるのは、宇宙開発の人ぐらい。
燃料注入まで発射シークエンスに入れることができるような、
ある意味贅沢*1な人たちだけが使うことができる燃料なのです。
というのも、大体水素分子は金属表面に吸着すると、
分解して水素原子2つになったり、
持っている一個だけの電子を放出してしまうと、
陽子になってしまい、異常に小さくなれるため、
金属の中もかなりの速度で拡散していってしまうのです。*2
そのため、生水素を使うことができるのはごくごく限られたシチュエーションなわけです。


そんな水素も、大気中にある酸素と反応できるし、
生成物が水だから、燃料電池に良いといわれているわけですけども。
生水素を使っていない理由のひとつに上のほうで書いたような原因もあるわけで。


最近、炭化水素系化合物の変わりに、軽金属を使って水素を発生させたり、
内燃機関を作動させたりというニュースが二つほどあったので、
忘れないように記録しておきましょう。

東工大三菱商事化石燃料を使用しない無公害新型エンジンの実験機が完成

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=128426&lindID=4


新型エンジンは、「MAGIC(Magnesium Injection Cycle)エンジン」と言い、東京工業大学矢部教授・生田特任教授らが、精密加工メーカーである小野電機製作所の協力を得て開発。
マグネシウムと水で燃焼する本エンジンは、化石燃料を使用しない、無公害型。推力が可変であるため、コジェネレーション、自動車、船舶などの、CO2排出ゼロの新型エンジンとして期待る。副産物としてできる酸化マグネシウムは、開発が進んでいる太陽光励起レーザーを使い、分解してマグネシウムに戻し、繰り返し利用できる。「資源の枯渇」と「環境破壊」という大問題を、枯渇の恐れがない太陽光とマグネシウムを用いることにより解決することを究極の目的としているとのこと。

マクセル、水/アルミ利用の10ワット級燃料電池

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0424/maxell.htm


日立マクセル株式会社は水とアルミニウムによる水素発生を利用した、10W級の「固体高分子形燃料電池(PEFC)」を開発。
室温で水素の発生が可能で、「直接メタノール燃料電池(DMFC)」の5倍の出力を達成したとする燃料電池
筐体内に水とアルミニウムのカートリッジを備え、マイクロポンプで水を供給することで反応を起こす。PEFCでは、アルミニウム微粒子化プロセス技術で水素の発生効率を向上させ、理論限界の95%程度にあたる水素発生(アルミニウム1gから水素1.3L)を実現。
将来的には、モジュールのサイズを87×31×97mm(同)まで縮小して体積を70%削減し、リチウムイオン電池とエネルギー密度を目指すとのこと。

*1:それだけギリギリであるとも言うw

*2:ガラスは張力に弱い。ポリマーはスカスカ。(どちらも分子間力でくっついてるので、水素にとってスカスカと言えばスカスカですが。)イオン性結晶を加工するのはバカ高い。で、結局金属の容器に保管するわけですが。水素脆性割れとかも起きるけど。