シリーズガラパゴス1 ゾウガメ200歳泣き笑い ガラパゴスゾウガメ


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ガラパゴス諸島は火山の噴火でできた55の島からなり、
南米大陸から赤道を西に1000kmほど離れたところにある。
ガラパゴとは、スペイン語でリクガメのこと。
ガラパゴス諸島には11種類の草食のゾウガメがいる。


イサベラ島。
ガラパゴス諸島最大のイザベラ島は変化に富んだ環境を持つ。
低地は砂漠。
標高500mは森。
標高1000mは草原。
この草原に5000匹のゾウガメがすんでいる。
11種類のうち、ここのゾウガメが最大で、
ドーム型の甲羅をもち、体重200kg、甲羅の長さが1.5m。


標高の低い島は、雨がほとんど降らない。
木のようなウチワサボテンの仲間が生えている。
こういったところにすむゾウガメは、
甲羅の長さは80cmほど、80kgほどで小柄。
サボテンや枯れ枝も食べる。
鞍型の甲羅を持ち、高いところに首を伸ばして餌を食べる。


もともと、ガラパゴス諸島には、25万匹のゾウガメがいたと推定されている。
ゾウガメは、水や食べ物を与えなくても、数ヶ月間は生き延びるため、
16世紀以降、「生きた保存食」として大量に捕獲された。
結果、二十分の一に激減してしまった。


ピンタ島のアビングドニ亜種はたった一匹になってしまった。
最後の一匹は100歳ぐらいで、ロンサムジョージと名づけられた。
繁殖可能かはわからないが、(2世が生殖能力を持つかどうかも問題だが、)
鞍型の甲羅をもつ他の亜種と繁殖しないか10数年試している。
しかし、いまのところ交尾すらない。


エスパニョラ島では14匹にまで減少したが、
飼育施設で飼育し、子を島に帰している。
ガラパゴスゾウガメは、甲羅が7cmぐらいで卵から生まれる。
4年ほど育て、甲羅が20cmぐらいになると天敵の鷹に襲われなくなるので、
エスパニョラ島に放す。
この繁殖活動が実り、
人工孵化ではなく、島で生まれた小亀も確認されるようになった。