大発見!道具を使うサル 〜フサオマキザル〜

石を使うフサオマキザル

普通は鬱蒼とした熱帯雨林の中で生活するフサオマキザル
体長は40cm、体重は3kg程度。
熱帯雨林は果物や昆虫といった食料が豊富で、
道具は使わなくても生活できる。
名前のとおり、尻尾を器用に枝に巻きつけて、森の中を移動する。

道具を使うフサオマキザルは、
ブラジル高原の岩山に囲まれた盆地の、乾燥地帯の森に棲む。
殻が非常に固い熟したヤシの実を主食にしている。
2万年前の壁画にカピバラなどの水辺に棲む生き物が描かれており、
この盆地も昔は熱帯雨林であったと考えられている。

この一帯の地主マウロ・オリベイラさんは、子供のころから道具を使うサルの行動を知っており、サルがヤシを割る台に使っていた岩が50cmぐらいもすり減ってしまったとのこと。
発見されたのは最近だけど、この盆地に棲むサルは昔からヤシの実をわって暮らしてきた。

やしの実を木の台にいれて、体重の1/3、1kgぐらいの石をたたきつけて割る。
4年ぐらいかけてヤシの実割りの技術を身につける。


冷蔵庫を開けて中身を取ってきて、冷蔵庫を閉めに戻ったり。
一通りできるようになるには、4年ほどかかる。
アメリカでは100匹以上のフサオマキザルが介助ザルとして活躍している。