はばたけ!イヌワシ大五郎

イヌワシ

イヌワシは翼を広げると2mを超える大型の猛禽。狼をも襲うといわれる。
急降下と急上昇で目立つ飛び方縄張り誇示し、上空を旋回しながら獲物を探す。
目が発達しており、1km先にいる獲物でも見つけられる。
翼をすぼめて落ちていくようにして獲物に向かう。最高200km/hにも達する。
たくましい二本の足でわしづかみしてしとめる。
狩りの主な対象はノウサギ
ほかに、ヤマドリ、キジ、ヘビ、狐、狸なども食べる
体重5kgほどのタヌキをつかんで飛ぶことができる。
イヌワシは、メスのほうが体が一回り大きい。
アカマツに営巣し、よく夫婦で狩をする。
補修して巣を何年も使う。
一度つがいになると、一生添い遂げる
巣立ち後も子育ては続き、親離れは羽化から半年以上かかる。
一人前になるには4年ぐらいかかる。


イヌワシの生息に適した場所が多いモンゴルでは鷹狩りに使われているほどだが、*1
日本では400羽ほどしか居らず、絶滅が心配されている。
そういった中、標高1000mほどのなだらか地形が続く北上高地では、
古くから南部馬の産地として、丘陵を牧草地として開発してきたため、
イヌワシの狩りに適した場所が多く、有数の生息地となっている。
現在は牧畜業を廃業する人が多く、管理された牧草地が年々減少しているものの、
60〜70羽ほどが生息している。
この回は、イヌワシを30年以上観察してきた猛禽類研究所の関山房兵さんの案内で、
北上高地イヌワシ家族ボロミ・小天狗・大五郎を映像に収めていました。

*1:日本で鷹狩りに使われているオオタカの5倍の体重