昨日のエントリがらみの銀ナノ粒子

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プリンタブル・エレクトロニクス向けの導電性銀インク市場は,2014年までに12億米ドルに,米NanoMarkets社が予測
DATE 2007/05/29 19:59 印刷用ページ
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企業・市場動向 / 生産技術 / 材料・加工 / 電子部品

 米NanoMarkets, LCによれば,プリンタブル・エレクトロニクスの製造に使われる導電性の銀(Ag)インク市場の出荷額は,2014年までに12億米ドルに達するという(発表資料)。2007年の出荷額は1億7600万米ドルだった。

 大きさがnm程度のナノ粒子からなる導電性Agインクは,高熱処理の必要性をなくし,使用材料を減らすことによって,将来プリンタブル・エレクトロニクスの価格を下げるという。ナノ粒子の導電性Agインクは,印刷や硬化が低温でできるので,一般に熱処理に弱いプラスチックを使うことが多いフレキシブル基板の上で使用するのに適している。NanoMarkets社によると,ナノ粒子の導電性Agインク市場は,2014年までに8億4400万米ドルを見込む。

 現在,導電性Agインクのうち95%は,従来のスクリーン印刷で,プリント回路基板,自動車向けヒーター,EMI遮蔽用フィルムなどの生産に使われている。しかし,このような用途での利用は,2014年までに市場の20%強程度に減少するとNanoMarkets社は予測する。代わりに増加するのが,現在は非常に少ないRFIDへの利用。2014年には市場の30%以上を占めるという。導電性Agインクは,RFIDのアンテナ材料の一つである。印刷技術を使ったRFIDタグの生産は,食品のパッケージのような製品で大量に利用できる程,RFIDタグの価格を下げるのに有力な方法だという。

 これまで導電性Agインクは,スクリーン印刷で使われてきた。インクジェット装置を使うと,スクリーン印刷より材料の無駄を減らし,より精細なパターンを形成できるため,今後はインクジェット装置での導電性Agインクの利用が増えるという。

 2014年までに,インクジェット装置向けの導電性Agインクの市場は,4億400万米ドルに達する見通し。また,フレキソ印刷グラビア印刷向けインクの市場も拡大し,2014年には3億9800万米ドルになる見込みだ。

 NanoMarkets社は,今後大手化学製品メーカーや材料メーカーが,協業や知的所有権を通した事業参入を目指して,小規模な材料メーカーやインク・メーカーへの投資を増やすだろうと予測する。同社は最近の例として,米National Starch and Chemical Company社や米Air Products and Chemicals, Inc.などによる投資を挙げている。

どんどん銀ナノ粒子が使われるようになるので、
どんな影響があるのかを早く調べておく必要があるのでしょう。