インクジェット法を使った14インチ型OLEDディスプレイを開発

英Cambridge Display Technologyが、14インチの有機EL(OLED)ディスプレイを開発したと発表した。

 14インチディスプレイの解像度は1280ピクセル×768ピクセルで、Cambridge Display Technologyではこれを複数製造したと述べている。2005年に入り、Cambridge Displayは直径5.5インチ型の試作品を発表していた。

 OLED画面は、フラットパネルテレビやコンピュータのモニターに使用されている液晶画面の後継として注目されている。OLEDディスプレーは、電流が流れるとなかの物質が発光する仕組みになっている。OLEDはバックライトが不要なため消費電力が少なく、スクリーンも薄型になるため、コスト低減に結びつく。さらに、OLEDディスプレイはLCDディスプレイより解像度の高い画像を映し出すことができる。

 OLEDディスプレイは、製造費用も(液晶画面に比べ)安価である。Cambridge Displayのディスプレイは、マルチノズルのインクジェットプリンタによって成膜される。このプリンタは、Cambridge Displayが株式50%所有しているLitrexの製品で、128ものノズルを備えている。

 2インチの小さなOLED画面は、既に携帯電話の複数の機種に使用されている。その一方で、メーカーらは2005年に入り、OLEDが実用化が可能な有望な技術であることを証明しようと、さらに大きなサイズのスクリーンの試作品を発表している。

 例えばSamsungは、テレビにも使用可能な21インチのOLED画面を発表した。Samsungの試作品のように、Cambridge Displayの14インチモニターのバックプレーンではアモルファスシリコン技術が利用されている。

有機ELの発光材料の寿命の話題が良く出てくるのですが、製品化できる程度の寿命になったんですかね。ソニーが液晶をスキップしてブラウン管から有機ELディスプレイの事をがんばっていたと思うんですが、どうなんでしょう?