ニセ科学

asahi.com: 「ニセ科学」どう向き合う 物理学会、3月にシンポ
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200601050043.html


今の世の中、インターネットの普及と検索エンジンの進歩が凄まじい。
すでにネット環境が整っている人なら、
初期費用が0円で結構先進的な知識を得ることができてしまう・・・。


CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞
http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/001909.html


これは、喜ぶべきことなんだけど、
みんなが知識を得るために時間を使うわけではないし、
学ぶ知識の方向性が違うので、知識の偏りが生じてしまい、
自然や人を理解するための知識が、逆に相互理解の妨げになってしまう*1
まあ、こういう知識の偏りが、ただあるだけだったり、
それがあまり問題にならないようにする努力が払われるているならいいのですが。


実際は問題にならないような努力が払われるどころか、
それを利用して、インモラルな活動が広まってきたようですね。


学会が対策に動き出した、ということは、
初期費用0円作った、ある知識に特化した一見もっともらしいストーリーで、
その知識を知らない人からお金を吸い上げるようなことも、
簡単になったということだし、実際に、被害が増加していることなのでしょう。
詐術に関しても高速道路が用意されてしまったと。


今までのところ、
親や友人・学校・書籍・テレビ以外のまったく新しい情報源が出現したことに対して、
義務教育において決定的な対応*2がなされたとは思えない。
この問題に対しては、学会という、狭い範囲の人が取り組むというよりも、
むしろ、社会を構成する一人一人が注意しないといけないから、
義務教育機関が取り組むべきたぐいのものであるように感じる。


まあ、教育問題は置いといて、
なんと言うか、意味のわかっていない言葉を話すことは、
ニセ科学、ひいては、人間の分断に協力しているようなものなのかなと。
呪文を唱えてどうにかすることは、科学ではなく、魔術でしかないのではないかなと。
啓蒙時代を経て、得体の知れない恐怖を生み出す森の魔女は焼かれてしまったわけですが*3
今、逆に、大多数の人間にとって、科学こそが暗い森となりつつある気がします。
科学以外においても、できるだけわかる言葉を使用するように心がけよう。
科学そのものが啓蒙される日がいつか来ればいいのですが。

*1:なんと言うか、エロの嗜好みたいな感じ。スカトロはわかりません!!でも、聖肛女は買うか・・・・。

*2:私は、今の義務教育が対応しているのは書籍までで、テレビにすら対応していないと思っている。ラジオはどちらかというと書籍よりだろうけど、今はほとんど影響力がないでしょう。

*3:昨日見たブラザーズグリムに影響されてみる