シリーズガラパゴス2 小さな鳥が大進化! ダーウィンフィンチ
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ガラパゴス諸島にすむ、ダーウィンが進化論を考えるきっかけになった小鳥たち。
住んでいる場所でくちばしの形が異なっており、13種類のくちばしがある。
サンタクルス島
ディオヘネス・アギーレさん(チャールズ・ダーウィン研究所)が鳴きまねをすると、
キツツキフィンチがやってくる。
長さ15cmほどの小枝を器用に使い、
30分ぐらいかけて木の幹から虫を取り出す。
枝を使いやすいように削ったり、
幹に耳をつけて虫の様子を探ったり、
虫の動きを誘ったりと、結構いろんなことをやる賢い鳥。
ウォルフ島
200mを超える断崖に囲まれている。
この島には、海で魚を捕食しているマスクカツオドリが営巣している。
ハシボソガラパゴスフィンチは、魚を取ることはできず、
島にはこれといったものがないため、カツオドリの卵を食べる。
ほかにも、マスクカツオドリの血を吸って栄養を取る。
このため、吸血フィンチとも呼ばれる。
ゾウガメやイグアナの皮膚についた虫も食べるムシクイフィンチが、
カツオドリの体についた虫を食べているうちに
血を吸うことを覚えたのではないか、といわれている。
世界遺産登録後、急速に悪化する島の自然環境
2008年6月に放送されたNHKスペシャル「ガラパゴス大自然」によると、
世界遺産に登録された後、観光客が激増しているそうです。
このまま自然が保護されないと、世界遺産として成り立たなくなるため、
現在は危機遺産に指定されています。(改善されないと数年で世界遺産登録から除外される)
観光客増加による主な悪影響は、
- 海岸や砂浜までも観光施設開発されていること
- 違法な狩猟採取(特に中国向けナマコ)
- ゴミを島内陸部の露天最終処理場に集積しているので、周辺動植物に深刻な健康被害が出ていること*1
- エクアドル本土の2倍の高収入が得られる観光産業での就労を目指して、エクアドル人の人口も増えていること
- 1000種を超える外来種の持ち込みによるニッチの競合
ガラパゴス州だけでなく、エクアドル国家にとっても、ガラパゴスの観光収入は有力な外貨獲得手段のため、
国全体で環境保全に取り組んでいるようですが、
成果は芳しくないようです。
マネシツグミや、イグアナ、アシカなど
ガラパゴスの動物が人間を恐れずに、
人間のそばで寝てたりする映像にはいろいろ考えさせられました。